発達障害グレーゾーンとは?就労支援は利用できる!?

近年、「発達障害グレーゾーン」といった言葉を耳にすることが増えたと感じている方も多いでしょう。

ASD、ADHD、LDなどの発達障害とは違い、それら判断基準に当てはまるものの確定診断には至らない状態が、発達障害グレーゾーンと呼ばれています。

発達障害と確定されたわけではないものの、グレーゾーンの方も社会で働きにくいと感じているケースも多いようです。

本記事では、発達障害グレーゾーンについて、また、発達障害グレーゾーンでも利用できる就労支援についてお伝えします。

「発達障害グレーゾーン」とは?診断がなくても生きづらさを感じる人へ

発達障害グレーゾーンの方は、発達障害ではないものの、社会で生きづらさを感じていると言われています。

発達障害グレーゾーンについて、下記で詳しく解説していきましょう。

発達障害グレーゾーンとはどんな状態?

発達障害グレーゾーンは、発達障害の傾向がある状態を指した言葉です。

発達障害の診断基準に当てはまる項目が多いものの、確定的な診断に至らないためグレーゾーンと言われています。

グレーゾーンの人が抱えやすい仕事での悩み

発達障害グレーゾーンの方は、発達障害ではないもののその傾向がある状態です。

そのため、仕事で発達障害グレーゾーン特有の悩みを抱えている方も少なくありません。

なかなかひとつの仕事を続けることができない、何度教えられても同じミスを繰り返してしまう、空気が読めず言って良いことと悪いことの区別がつかない、イレギュラーな対応でパニックに陥るなど、業務に支障を来す悩みを抱えています。

診断を受けていなくても相談してOK

発達障害の方には、就労支援の相談先がいくつか存在します。

例えば、下記がそれに当たります。

  • ハローワーク
  • 精神・発達障害者雇用サポーター
  • 障害学生等雇用サポーター
  • ジョブコーチ支援など

これらの相談先は、発達障害の確定診断が出ている方だけではなく、日常生活や就労での困りごとに相談に乗ってくれる場所です。

発達障害グレーゾーンにおける知識を有しているため、悩みごとがあるのであれば積極的に相談しても良いでしょう。

グレーゾーンの人に向いている仕事や働き方

発達障害グレーゾーンの方が、社会で活躍するためには自分に合った働きやすい職場を選ぶ必要があります。

そのような方に向いている仕事や働き方について下記で紹介していきましょう。

自分の得意を活かせる仕事を選ぶ

発達障害グレーゾーンの方の中には、自分の得意なことであれば寝食を忘れて没頭できるような方もいます。

周囲を気にせず、自分の得意なことに没頭できる職場を選ぶことで能力を発揮できる可能性があるでしょう。

ストレスの少ない職場環境を探す

発達障害グレーゾーンの方が安心して働き続けためには、ストレスの少ない職場を選ぶ必要があります。

ある程度、自分のペースで働けることはもちろん、発達障害グレーゾーンについて理解がある職場、サポート体制が整っている職場などを選ぶだけでも楽な気持ちで働けるはずです。

サポート体制のある職場や事業所を選ぶ

発達障害グレーゾーンは、上記でお伝えしたように相談窓口などが設置されている職場を選ぶことをおすすめします。

また、フレックス制度、時短勤務、在宅勤務などを選べる職場や事業所を選びましょう。

不安を感じた時に、対応してくれるような職場であれば安心して働けます。

グレーゾーンでも利用できる就労支援とは?

発達障害グレーゾーンの中には、社会に貢献したいと働く意欲の強い方もいます。

そのような方が無理なくストレスなく働くためには、自分に合った職場選びが必要です。

発達障害グレーゾーンで悩んでいる方は、就労支援を利用してみましょう。

発達障害グレーゾーンと就労支援について下記で解説していきます。

受けられる就労継続支援と受けられないケース

就労支援には、A型事業所・B型事業所・就労移行支援などがあります。

発達障害グレーゾーンは、発達障害の診断が確定されていませんが、就労移行支援であれば医師の意見書や診断書によって利用することが可能です。

また、A型事業所・B型事業所は「障害者手帳」や「医師の診断書」がないと利用できないといったケースもありますが、市区町村によっては「障害福祉サービス受給者証」の発行で利用できる可能性があります。

グレーゾーンだから、これら就労支援が受けられないと諦める必要はないでしょう。

就労支援を利用するまでの流れ

発達障害グレーゾーンの方が、就労支援を利用するまでの流れを下記にまとめました。

主治医への相談障害者手帳等を持たない場合、医師の診断書または意見書が必要になります。就労支援を利用したい場合は、まずは主治医に、診断書または意見書を作成してもらえるか相談してみましょう。
就労支援事業所を選ぶ家から通える就労支援事業所を選びます。自分に合った仕事や働き方ができる事業所を選ぶことがポイントです。体験などを通じて、利用できそうか判断しましょう。
障害福祉サービス受給者証の申請利用したい就労支援事業所があったら、事業所を利用したいといった連絡を入れ面談などを行います。利用が可能と判断されたら、市区町村へ障害福祉サービス受給者証の申請を行いましょう。申請してから発行までの期間は1ヶ月前後ほどかかるケースがあります。
就労支援の利用開始障害福祉サービス受給者証が発行されたら、正式に就労支援事業所と契約を結び、利用が開始となります。

発達障害グレーゾーンの方は、まず主治医から医学的知見から診断書の作成がOKかどうかをしっかりとヒアリングし、障害福祉サービス受給者証の発行に向けて準備を整えておきましょう。

A型事業所で自分のペースで働くという選択

発達障害グレーゾーンの方は、A型事業所の利用もおすすめです。

A型事業所は、雇用主と雇用契約を行うため安定して働き続けることができます。

作業も工場での軽作業からカフェやレストラン、在宅ワークなど多岐に渡り、自分に合った働き方ができるためおすすめです。

精神的にも肉体的にも負担が少ない事業所が多く、理解もあるため発達障害グレーゾーンの方でも安心して働けます。

とくに自分が得意な分野で働くことで、より社会貢献ができていると自信にもつながることでしょう。

まとめ

発達障害の傾向があるものの、確定診断されていない状態の発達障害グレーゾーン。

発達障害と診断されていないものの、社会生活に対する生きづらさを感じているケースも少なくありません。

発達障害グレーゾーンの方が自分らしく働くためにも、就労支援サービスの利用を検討してみても良いでしょう。

グレーゾーンであっても、さまざまな相談窓口があり対応してもらえるため、不安がある方はそれらの窓口で相談してみてください。

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