「自分に合った仕事が分からない」「A型とB型のどちらが合っているのだろう」と悩んでいませんか?
就労選択支援は、本人の希望や得意・不得意、働くうえでの課題などを整理し、自分に合った働き方や進路を考えるための障害福祉サービスです。
この記事では、具体的な支援内容から対象者、利用が原則必要になるケース、特別支援学校在学中の利用、相談から利用開始までの流れを分かりやすく紹介します。
就労選択支援ではどのような支援を受けられる?
就労選択支援では、本人の希望を聞くだけでなく、実際の作業などを通して「どのような仕事が合っているのか」を整理します。自分だけでは気づきにくい強みや課題を知るきっかけにもなります。
希望や得意・不得意、働くうえでの課題を整理する
支援では、本人への聞き取りなどを通して、希望する働き方や仕事内容、得意・不得意、働くうえで困っていることなどを整理します。
また、実際の作業の様子を観察することで、本人の自己認識だけでは分かりにくい特徴を確認することもあります。
「人と関わる仕事がしたい」「一人で集中できる仕事が向いている」など、本人の希望を具体的にしていくことも大切な支援です。
アセスメントをもとに自分に合った進路を考える
整理した情報やアセスメントの結果をもとに、今後の進路を考えます。
たとえば、就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所、就労移行支援など、本人の状況に応じた選択肢を検討できます。
「何ができるか」だけではなく、「どのような環境なら力を発揮しやすいか」を考えられる点も、就労選択支援の特徴です。
就労選択支援の対象者と利用が必要になるケース
就労選択支援の対象者は、就労移行支援または就労継続支援を利用する意向がある人、または現在これらのサービスを利用している人です。
ただし、利用するサービスや本人の状況によって、原則として利用するケースと、希望に応じて利用できるケースがあります。
| 対象となる人 | 就労選択支援の利用 |
| 新たに就労継続支援B型を利用する人 | 2025年10月から原則利用 |
| 新たに就労継続支援A型を利用する人 | 2027年4月から原則利用予定 |
| 新たに就労移行支援を利用する人 | 2027年4月から原則利用予定 |
| すでに就労移行支援・就労継続支援を利用し、支給決定の更新を希望する人 | 希望に応じて利用 |
| 新たにB型を利用する人で、一定の条件に該当する人 | 希望に応じて利用 |
新たにB型を利用する人は原則として利用する
2025年10月から、新たに就労継続支援B型事業所の利用を希望する人は、原則として就労選択支援を利用し、就労面に関する課題などのアセスメントを受けることになりました。
ただし、一定の条件に該当する場合は、就労選択支援によるアセスメントを受けずにB型を利用できます。
具体的には、50歳に達している人、障害基礎年金1級を受給している人、就労経験があり、年齢や体力の面から一般企業での雇用が困難となった人などです。
また、近隣に事業所がなく通所が難しい場合や、待機期間が生じる場合には、就労移行支援事業所などによる就労アセスメントを経てB型を利用できる場合があります。
A型・就労移行支援や現在サービスを利用している人も対象になる
新たに就労継続支援A型事業所や就労移行支援を利用する人も、就労選択支援の対象です。
現時点では本人の希望に応じて利用できますが、2027年4月からは原則として就労選択支援を利用する仕組みになる予定です。
また、すでに就労移行支援や就労継続支援を利用しており、支給決定の更新を希望する人も、本人の希望に応じて利用できます。
特別支援学校などの在学者も利用できる
特別支援学校などの在学者も、就労選択支援を利用できます。
特別支援学校高等部の各学年で実施でき、在学中に複数回利用することも可能です。職場実習のタイミングで実施することもできます。
さらに、就労選択支援事業者が学校内の実習や作業現場へ出向き、作業の様子を観察することも可能です。
卒業後の進路を考える段階から、本人の希望や実際の作業の様子を踏まえて進路を検討できます。

障害者手帳や年齢、就労経験は対象者の条件になる?
「障害者手帳がないと利用できないの?」「年齢やこれまでの仕事の経験は関係する?」と疑問に思う人もいるでしょう。対象者かどうかを考える際は、こうした点も確認が必要です。
障害者手帳がない場合でも利用できる?
障害者手帳の有無だけで、就労選択支援の対象になるかどうかが一律に決まるわけではありません。
実際に利用できるかどうかは、就労移行支援や就労継続支援などの利用意向や、障害福祉サービスとしての利用要件を含めて判断されます。
「手帳がないから利用できない」と自己判断せず、まずは自治体や相談支援事業所に確認しましょう。
年齢や就労経験、離職・ブランクはどう関係する?
年齢やこれまでの就労経験だけで、就労選択支援の利用を判断できるわけではありません。
一方で、B型では50歳に達していることや、就労経験があり年齢・体力面から一般企業での雇用が困難となったことが、就労選択支援を必須としない条件に関係します。
離職期間や仕事のブランクがある場合も、まずは現在の状況や希望を含めて相談することが大切です。
就労選択支援の対象者か確認するには?利用開始までの流れ
制度の対象になるか迷った場合は、一人で判断する必要はありません。利用できるサービスや自治体の手続きについて確認しながら進めましょう。
対象者かどうかはどこに相談すればよい?
主な相談先は、市区町村の障害福祉担当窓口や相談支援事業所です。
すでに障害福祉サービスを利用している場合は、現在利用している事業所に相談する方法もあります。
相談から就労選択支援の利用開始までの流れ
一般的には、次のような流れで利用を進めます。
相談 → 対象・利用条件の確認 → 利用申請・支給決定 → 事業所の選択 → 就労選択支援の利用 → アセスメント・進路検討
利用条件や手続きは本人の状況などによって異なる場合があります。具体的な手続きは、自治体や相談支援事業所に確認すると安心です。
まとめ:就労選択支援は自分に合った働き方を考えるための制度
就労選択支援は、本人の希望や得意・不得意、作業の様子などを整理し、自分に合った働き方や進路を考えるための制度です。
新たにB型を利用する人は原則として利用する一方、A型や就労移行支援などは現時点では本人の希望に応じて利用できます。また、特別支援学校などの在学中から利用することも可能です。
「自分は対象になるのか」「どのサービスが合っているのか」と迷ったときは、自治体や相談支援事業所などに相談し、自分に合った進路を考えていきましょう。